シムズ理論とは?数式を使わないわかりやすい解説。

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久しぶりの経済ネタです。ビジネスパーソンであれば新しい経済理論などは常に勉強しておきたいですよね。そこで今回は今年になってよく取り上げられるシムズ理論についてまとめてみました。

シムズ理論とは「FTPL」のこと

シムズ理論とは、プリンストン大学のクリストファー・シムズ教授が提唱する「物価水準の財政理論」のことで、英語で言うと「Fiscal Theory of the Price Level」。頭文字をとってよく「FTPL」なんて言われたりします(以後本記事でもFTPLで統一します)。

このFTPLは端的に言うと、ゼロ金利下で金融緩和によるインフレ効果が限定的な場合は、財政政策によって意図的にインフレを起こし、政府債務は増税ではなく物価上昇で賄おうというもの。

いちおうの確認ですが、金融政策と財政政策はその主体が異なります。

  • 金融政策は日銀が実施する
  • 財政政策は政府が実施する

つまり、日銀の金融緩和政策はもう限界だから(あとはマイナス金利の度合いを高めるしかない)政府が財政出動して積極的に市場にマネーを投入しろという主張の根拠としてFTPLが用いられている訳です。

債務はどうなるの?

この説明を聞くと、「政府の債務はどうするの?」「また借金を増やすの」という声が聞こえてきそうです。FTPLでは、この問いに対して債務はインフレ(物価上昇)で相殺すると答えます。なぜ、物価が上昇すると債務を相殺できるかというと、借金はインフレになると自動的に軽減されるからです。なんだか狐につままれたような話ですが、これって事実なんです。

仮に、あなたが100万円の借金をしていたとしましょう。現在の給料が月30万円だとすると、毎月の給料から返済額を捻出してなんとか1年くらいで完済したいところですよね。

これが今突然インフレになったらどうでしょう。給料が月100万円になったとします。そうするとなんだか簡単に借金を返済できそうな気がしてきませんか?借金の額まで小さくなったように感じますよね。

これは、インフレによって貨幣の価値下がったからです。インフレとはモノの価値が上がり、貨幣の価値が下がることです。インフレ下では貨幣の価値が減少するので現金を大量に保有している人はだんだんと資産が痩せ細っていきます。反対に、借金がある人はその負担がだんだんと小さくなっていくのです。

よく「インフレ下では借金した方がいい」と聞きますが、こういう背景があったわけです。この格言を盲信して80年代に過剰な不動産投資が行われましたが、バブルが弾けるとほとんどが不良債権と化したのは記憶に新しいでしょう。

話を元に戻すと、インフレによって貨幣の価値が相対的に下がることで債務は減らせると考えられます。もちろん、インフレになって国民全体の所得が上がれば所得税などによっても税収は増えますよね。

インフレとは増税だ

インフレを起こすのは、お金の価値を意図的に下げることなので、極論するとインフレとは増税なんです。これは、FTPLの提唱者のシムズ氏本人も言及しております。

インフレとは、(預金者から最大の債務者である政府へ実質的に所得を移転させる意味で)税金です。ですから、本来的に人々にとって人気のあるものではありません。政府には国民に対して、政府債務の一部をインフレによって軽減させていく狙いがあるのだと、明確に示す政治的勇敢さが求められます。

シムズ教授本人が解説、デフレ脱却の新手法「シムズ理論」 | 『週刊ダイヤモンド』特別レポート | ダイヤモンド・オンライン

まだFTPLの有効性を実証するデータが少ないために懐疑的な意見もありますが、今の安倍政権はこの理論を盾に、財政政策に着手していくようです。

まとめ

こうやって新しい経済理論を学んで、経済政策の行方を傍観しつつ、投資戦略・人生戦略を練るのも楽しいですよね。

私個人的には、インフレ大歓迎です。 軽いバブルも是非経験してみたいですねー。

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