アメリカ人の貯蓄・投資の関係をISバランス論で理解する

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アメリカ人の貯蓄に関する記事が面白かったので紹介します。

確かにデータなどによると、アメリカ人の平均貯蓄額は約50万円ともいわれ、「これで大丈夫なの!?」という印象を受けます。

その一方で、アメリカには投資の文化が浸透しています。貯金金額は少なくても、株式や投資信託、貯蓄型保険などでほかに資産がある場合がほとんどです。

なぜ、アメリカ人はあまり貯金をしないのですか? – MONEY PLUS

たしかにアメリカ人は貯蓄をほとんどしないイメージがあります。クリスマス前になるとクレジットカードで大量に買い物していくみたいな…。

もちろん日本とは経済基盤が異なるという事情もありますが、貯金の少なさに関しては、国民性もあるのだと思います。

今回は、アメリカ人の貯蓄と投資の関係をマクロ経済的な視点から考察してみます。

ISバランス論を理解しよう

マクロ経済の基礎的な理論である「IS(投資・貯蓄)バランス論」を利用するとアメリカ人の投資と貯蓄の関係が理解しやすくなるでしょう。

ISバランス論の恒等式とは

ISバランス論とは、投資(Investment)と貯蓄(Saving)の関係を表したもので以下の恒等式で表されます。

  • 民間収支 + 財政収支 = 貿易収支・・・①
  • (民間貯蓄 – 民間投資) = 財政赤字 + 貿易収支・・・②
なお、ここでいう「貿易収支」は「経常収支」とも呼ばれますが、本記事ではわかりやすさを優先し「貿易収支」の呼び方を採用しています。

さてISバランス論の解説ですが、これは高橋洋一氏のコラムが非常にわかりやすかったので、下記にそのまま解説文を引用します。

 会計上の定義でもあるが、IS(投資・貯蓄)バランス論がある。民間部門の貯蓄超過が政府の財政赤字と経常収支黒字の合計に事後的に等しくなるというものだ。直感的にいえば、国民の貯蓄は、政府への貸付と海外への貸付にまわっているといえる。

経常収支赤字と財政赤字を弄ぶ「エア御用人」たちの笑える論理 | 高橋洋一の俗論を撃つ! | ダイヤモンド・オンライン

双子の赤字のアメリカは「投資 > 貯蓄」が成り立つ

さて、本記事で話題にしているアメリカは、貿易収支がマイナス(貿易赤字)で財政収支もマイナス(財政赤字)のいわゆる「双子の赤字」を抱える国として知られています。

つまり、ISバランス論の恒等式②の左辺の民間貯蓄が投資に比べて少ない国だと数学的に理解できます。

高橋洋一氏の言葉を借りると、「国民の貯蓄が少ないので、海外からの借入(経常収支が赤字)で、政府への貸付(財政赤字)を賄っているという状態」なのです。

反対に、財政収支がマイナス(財政赤字)でも貿易収支がプラス(貿易黒字)の日本は、貯蓄が多い国だと理解できます。

内需の強さで理解する

ISバランス論を使うと貯蓄と投資の関係を整理することができます。

少々強引ですが、ISバランス論を内需の強さを把握するための等式と理解できるかもしれません。

つまり、内需が活性なアメリカは、民間・政府ともに国内への投資が盛んで、その不足分を海外からの借り入れ(貿易赤字)でまかなっています。

反対に、内需が弱い日本は、国内に有望な投資先が見つからず貯蓄超過となり、そのお金を政府と海外に貸し付けている(財政赤字・貿易黒字)、という構図になっているのです。

さいごに

インデックス投資をするのに経済学の知識はほとんど必要としません。しかし、世界の仕組みを知ることで、投資の面白みは倍増します。完全に趣味の領域ですが、今後も経済ネタを織り交ぜて記事にしていきたいと思います。

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