「日本は世界一の政府資産大国」を読了

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少し古い本ですが、元財務省・嘉悦大学教授の高橋洋一氏の以下の本を読みました。

私は普段から「ザ・ボイス」で高橋氏のニュース解説を聞いており、高橋氏の数字に基づいた論理的な主張に心酔しているので本書の内容も素直に受け入れることができました。

本書の主張は極めてシンプルで「日本は世界一の政府資産があるのだから財政再建のためには増税よりも資産の圧縮から手をつけるべき」というものです。

この主張を民間企業の経営に例えた次の文章は非常にわかりやすいと思います。

経営難に陥っている会社は、従業員の賃金カットやリストラを考える前に、保有している資産を切り売りする。民間なら、当たり前の話である。ならば政府は増税の前に政府資産の売却をするーこれまた当然の道筋だろう。

この主張を皮切りに、日本の官僚組織構造や省庁外郭団体の無駄遣いを白日のもとに晒し、データをもってバッタバッタと一刀両断していきます。

個人的には、公営ギャンブルと省庁の構造も面白かったです。世界的に見ても日本のギャンブルは特異ですよね。

日本の公営ギャンブルには、競馬、競艇、競輪、オートレースといった公営競技と、宝くじ、スポーツ振興くじといった公営くじの二種類がある。それぞれを見てみると、競馬は農林水産省、競艇は国土交通省、競輪やオートレースは経済産業省、宝くじは総務省、スポーツ振興くじは文部科学省と、それぞれの省庁が管轄を「山分け」している。ーここに天下りの構図が隠れている。

私はこれまで政治や経済に疎かったことを恥じ、三十を超えてからなんとか巻き返しを図っているのですが、門外漢がその分野を効率良く理解するには「身近なものに例えてみる」ことが有効です。

本書の日本の財務問題も「家計」に例えてみると一気にわかりやすくなります。

日本の財務の現状(本書発売当時)は、ローンで家計が緊迫しているのに、収入を借金の返済にあてるのではなく、せっせと「ヘソクリ」にしている状況でした。さらには何台もの車や別荘を保有しています。車や別荘が借金の利息よりも高い利回りでキャッシュを生む「金のなる木」であれば、その借金も正当化されます(カーシェアや民泊事業をおこなう)。しかし、キャッシュを消耗する「金食い虫」である場合は、真っ先に処分するのが当然です(車や別荘を売却する)。

(念のためにヘソクリは埋蔵金、車や別荘は省庁の外郭団体のことです)

小泉政権時の郵政民営化なんかはこういった背景があったのですねー。やはりもっと政治や経済について勉強しないといけないなぁと思わせてくれる本でした。

高橋洋一氏の著書はどれも興味があるので色々と手に取ってみようと思います。

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