【書評】残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法 by 橘玲

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とても面白かったので感想を残そうと思います。

それにしても¥399は安すぎます(2014/12/19現在)

まとめ

科学的なエビデンス満載で、主張の論理展開も面白いです。
まとめると以下のような展開です。

  1. 高度化した資本主義社会では論理、数学、言語的知能が高い人だけ成功できる。
  2. これらは遺伝的に決まってしまい努力では変わらない
  3. ところで、「幸せ」は金銭的な成功ではなく、仲の良い友だちや家族内で(愛情・友情空間)で認知された時のみ感じられる
  4. ITの発達によって貨幣空間が友情空間に侵食してきた
  5. ITインフラを利用して「好きなことで収入を得て」「周りからも認められ」幸せになろう

高度化した資本主義社会では、論理・数学的知能や言語的知能など特殊な能力が発達したひとだけが成功できる。こうした知能は遺伝的で、意識的に“〝開発”〟することはできない。すなわち、やってもできない。ところがその一方で、金銭的に成功したからといって幸福になれるとは限らない。ヒトの遺伝子は、金銭の多寡によって幸福感が決まるようにプログラムされているわけではないからだ。ひとが幸福を感じるのは、愛情空間や友情空間でみんなから認知されたときだけだ。  都市化と産業化によって、伝統的な友情空間(政治空間)は貨幣空間に侵食されてきた。もはやぼくたちは、かつてのムラ社会に戻ることはできない。でもその代わり、情報テクノロジーの発達によって、貨幣空間が“〝友情化”〟してきた。  自由で効率的な情報社会の到来は、すべてのひとに自分の得意な分野で評判を獲得する可能性を開いた。だったら幸福への近道は、金銭的な報酬の多寡は気にせず(もちろん多いほうがいいけれど)、好きなことをやってみんなから評価してもらうことだ。  グローバルな能力主義の世界では、マックジョブが嫌なら「好き」を仕事にするしかない。とはいえ、好きなことで大金を稼げるのはビジネス能力に恵まれたごく一部のひとたちだけだ。これはものすごく不公平なことだけれど、しかたのないことでもある。  それでも能力があろうがなかろうが、誰でも好きなことで評判を獲得することはできる。だとしたら必要なのは、その評判を収入につなげるちょっとした工夫だ

感想

様々なエビデンスによって、「できないこと」が統計的に証明されてきている。
その「できないこと」をできるようにする努力ではなく、「できないこと」を認めた上で最善の索を打つという考え方が大事だと思った。

似たような考え方に、

  • 株のアクティブトレードで利益を得ようとするよりも、予測は困難と認めたうえで市場平均を狙うインデックス投資をする
  • 観測不能なデータや複雑性を認めた上で、ベイズ統計によってモデルを構築する

などがあると思いました。

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