GPIFとは何か?経済素人がわかりやすく解説します。

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GPIFが2016年10-12月期に過去最高の運用益をあげたようです。

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が3日発表した2016年10~12月期の運用実績は、10兆4973億円の黒字になった。

公的年金の運用益、最高の10兆4973億円 10~12月 : 日本経済新聞

たしか一年前の15年7–9月期には、約8兆円の損失をだしたとしてメディアにめちゃくちゃ叩かれていましたが、今回の発表によると16年10–12月期にGPIFは約10.5兆円の利益をだしたとのことです。

これだけみても一時的な利益や損失に一喜一憂することがいかにナンセンスかということがよくわかると思います。

これまでニュースによく耳にしてきたGPIFですが、この機関は一体何者なのでしょうか。「GPIF、何それ?おいしいの?」という人にもわかりやすく解説しましょう。

GPIFは厚労省所管の世界最大ファンド

GPIFとは、「Government(政府) Pension(年金) Investment(投資) Fund(基金)」の頭文字をとった略で、厚生年金と国民年金の年金積立金を管理・運用する独立行政法人の名称です(厚生労働相の所管)。

運用資産約130兆円の巨額のマネーを取り扱う世界最大のファンドとも呼ばれています。

ちなみに以下がGPIFのポートフォリオになります。

運用資金の源泉は年金の「貯金」

日本の年金制度は、就労者が高齢者を支える「賦課方式」を採用しています。これは、私たち就労世代の払い込んだ社会保険料が一定の年齢以上(65歳)の人に年金として支給される制度です。

次の式は、賦課方式における現役世代が支払う保険料と高齢者が受け取る年金受給額の理想の関係を表しています。

《理想の姿》
現役世代の支払う保険料 = 高齢者の年金受給額

この等式が成り立っている場合、賦課方式には全く問題はありません。しかし現代は、少子高齢化のため年金に関するお金のバランスは次のようになってしまっています。

《現在の姿》
現役世代の支払う保険料 < 高齢者の年金受給額

こうなると現役世代が支払う保険料の総額が高齢者が受け取る年金の総額に満たず、年金自体が不足するという事態に陥ってしまいます。

では、この足りない年金はいったいどこから補填されているのでしょう。

実は、年金には「貯金」が存在する のです。高度経済成長期の日本は、現代世代の数が高齢者の数よりも圧倒的に多かったためお金の関係は次のようになっていました。

《高度経済成長期の姿》
現役世代の支払う保険料 > 高齢者の年金受給額

つまり、当時の現役世代が払い込んだ余分なお金を「年金積立金」として貯金していたのです。その額なんと約130兆円。これを管理・運用しているのがさきほどのGPIFなのです。

年金枯渇リスクにより方針転換

最近になってよく報道されるGPIFですが、なぜそんなにも注目を集めているのでしょうか。
それは、年金枯渇リスクが浮上し、GPIFがより運用益を上げようとポートフォリオを変更したからです。

GPIF、運用見直しを決定 国内株25%に引き上げ : 日本経済新聞

運用益を上げるためには、債券よりもリターンが見込める株式の割合を増やす必要があります。株式は債券よりもリスクが高い投資先です。そのため債券の割合を減らした分、価格の上下の変動率(ボラティリティ)は高くなります。

ちなみに、日本債券が60%を占めていた時代は変動率が6%だったものが、今は9%まで許容しているようです。130兆円の9%ですから、10兆円程度の一時的な損失は想定の範囲内ですね。

当たり前のことですが、リスクとリターンは常に釣り合っているのです。

私たちはどうするべきか

さいごに、GPIFの年金運用の実態を踏まえて私たちはどうするべきかを考えましょう。

まず日本の株式市場でGPIFが買い支えているという事実は、私たちインデックス投資家にって非常に心強い支えです。おそらく30兆円以上のマネーが日本株式市場に投入されていることでしょう。このマネーのおかげでどんな不況に陥っても日本株が全て一気に売り払われるという心配はほとんどありません。

また現在、安倍政権はデフレ脱退をスローガンにインフレ目標2%を掲げて様々な政策に取り組んでいます。

これを達成できるか否かの議論は置いておくとしても、政府がインフレ目標を定めている時点で、銀行預金しかおこなっていない人は、投資しないことによるリスクを自覚しないといけません。

インフレ率が2%ということは、現金の価値が2%下落すことと同義です(インフレリスク)。GPIFのポートフォリオ変更にしてもそうですが、私たちは手元のマネーを市場に投資しないと確実に損する時代に突入しているのかもしれません。

年金不安は日に日に大きく報道されるようになり少子高齢化による年金枯渇懸念はますます深刻化しています。

自分のお金を国に任せきりにするのではなく、自分の意思で経済合理的に生きてい国に努力をしていきましょう。

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